
2/8、旧暦の新年に「破魔矢+11の世界」展が無事に終わりました〜!
来てくださった方々、改めてありがとうございました。
私の中のイメージが立体になり、空間となって現れ、そしてそこにお客さんがいらして下さるなんて…。
夢のようで、ただただ嬉しくて、幸せでした。
会期中は、会場であるFIESTAに着くと、まず全体を眺められる左から2番目の椅子に座ります(気の流れがいいのか、なぜかみんなもそこに座る!)。
その時間がなんとも心地よく、しみじみと「いい空間ができたな〜」と眺めて朝のコーヒーを一杯飲む。
そして部屋の四角で拍子木を叩いて回り、最後は真ん中で天に届くようにカーンと叩く。
その一連の流れが、私の朝の小さな儀式でした。
そして屋久杉のお香を焚くと、そろそろお客様がお見えになる時間。
11の言葉の前でずっと立ち尽くしている人が振り返ったら涙を流していたり、
11のインスタレーションの中で何かをじっくり感じてくれている人の表情を見ていると私まで感動してしまって、一緒に泣いたりしていました。


私のイマジネーションの海に浮かんでいた「ジュエリー」と「数」が三次元の世界に飛び出して、来て下さる人のイマジネーションの世界でまた新しく構築される。
たった一言でも11の言葉が誰かに届けばいいな。
一本の破魔矢の色合いが気になってずっと眺めてしまう…、そんな人がいてくれたら嬉しいな。

そう思いながら展示準備を進めてきましたが、まさにそれが現実となって今私の前で展開している…。
そのことに静かに感動していました。
人が何かに心動かされていると、その感動電波が透明の糸のように空間に広がり、空間の密度が濃くなるような気がします。
すると、その空間に来た違う人までもが敏感にその気配を察知し、何人もの共感覚が織り成した空間は
まるで体感装置のようなものにどんどん変容していく…。
空間がまるで生き物のようで、それを感じるたびにぞくっと魂が震える気がしたのでした。
私、やっぱり空間を作るのが好きなんだ。
ジュエリーはその空間を作る大事なパーツ。
そして私の中の数が動き出すと、どんな状況でも揺るがない真理みたいなものが美しい規則性をもたらす。
こんな感じ、こんな感じ。
多分何十年もずっと思い描いていた世界をようやく形にできるようになってきたんだな、と感慨深くこの展示の行方を眺めていました。
すべては破魔矢ピンから始まったのです。
一つの作品を徹底的に活かすために舞台となる空間を作る、という行為が潔くって最高に気持ちいいクリエーションでした。
また違う地でやりたいと思っています。
もっとブラッシュアップして。
東京、京都、パリ、ポートランド?!
今度はどんな人たちと一緒に空間が作れるのか…
夢は広がるばかりです。